転がっていた大きな石に腰掛けて、高耶が作戦の指示書に目を通していると、
「仰木!」
武藤潮が、何故か飯ごうを片手に笑顔で駆け寄ってきた。
「メシ、どっちがうまく炊けるか競争しようぜっ!」
「……………」
高耶と一緒の作戦に参加するのはかなり久しぶりだからと、昨日から潮が浮かれているのはわかっていた。
ずいぶん大きな荷物を抱えて車に乗り込んでいたし、何かあるとは思っていたのだ。
「ほら、向こうにカマドも作ってあるからさ!」
どうやらこの作戦拠点に、キャンプセットを一式持参したらしい。
(ばか………)
今回の作戦のようにたった1日だけの野宿ですむ場合は、通常大掛かりに炊事をしたりはしない。
食事時に栄養補助食なんかが配られて終わりなのだ。
それなのにひとり、白飯を食べる気でいるらしい。
「米を勝負のネタに使ったりしたら、農家の人に怒られんぞ」
「なんだよ~、炊き上がったらちゃんとおいしく食うんだからさ~」
それとも、おいしく炊ける自信がないとか?、と意地悪い笑顔で聞いてくる。
「……わかったよ」
「よっしゃあ~~!」
作戦開始は明日早朝。
今は切羽詰った状況でもないし、いい時間つぶしにはなるかもしれない。
高耶は、しょうがないなと立ち上がった。
「仰木!」
武藤潮が、何故か飯ごうを片手に笑顔で駆け寄ってきた。
「メシ、どっちがうまく炊けるか競争しようぜっ!」
「……………」
高耶と一緒の作戦に参加するのはかなり久しぶりだからと、昨日から潮が浮かれているのはわかっていた。
ずいぶん大きな荷物を抱えて車に乗り込んでいたし、何かあるとは思っていたのだ。
「ほら、向こうにカマドも作ってあるからさ!」
どうやらこの作戦拠点に、キャンプセットを一式持参したらしい。
(ばか………)
今回の作戦のようにたった1日だけの野宿ですむ場合は、通常大掛かりに炊事をしたりはしない。
食事時に栄養補助食なんかが配られて終わりなのだ。
それなのにひとり、白飯を食べる気でいるらしい。
「米を勝負のネタに使ったりしたら、農家の人に怒られんぞ」
「なんだよ~、炊き上がったらちゃんとおいしく食うんだからさ~」
それとも、おいしく炊ける自信がないとか?、と意地悪い笑顔で聞いてくる。
「……わかったよ」
「よっしゃあ~~!」
作戦開始は明日早朝。
今は切羽詰った状況でもないし、いい時間つぶしにはなるかもしれない。
高耶は、しょうがないなと立ち上がった。
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