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『 煙草 03 』≪≪    ≫≫『 同僚 07 』   
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「はあああぁぁぁぁ~~~~~」
 潮が、大げさな身振りで目の前に置かれた小石を《力》で動かそうとしている。
 声を出せばいいってものでもないのだが、あんまり言ってもアレなので放っておいた。
 他にも数人、新入りの隊士たちが《力》の訓練を夢中になってやっている。
 高耶もやるように言われてはいるが、お目付役の隊士がいないのをいいことに、新入りの輪から外れてそれを眺めていた。
 遠い昔、千秋のアパートで似たようなことをやらされた記憶がある。
 懐かしく思いつつも、付随して色々なことを思い出してしまい、気が重くなった。
「寒い中ようやりゆう……」
 気がつくと、すぐ隣に嶺次郎が銜え煙草で立っていた。
 久しく嗅いでいなかった匂いに、やはり昔の記憶が刺激される。
 昔はよく、隠れて吸ったものだ。
「くれよ」
 そう言うと、嶺次郎はおっという顔をした。
「草間さんにはクサいちゅうて嫌がられちょる」
 仲間が出来たとばかりに、嬉しそうに差し出してきた。
───……」
 肺の中に煙を吸い込むと、久しぶりの煙草はやはり懐かしい味がした。
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