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『 アダルト 02 』≪≪    ≫≫『 スーパー 』   
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 誰も使っていないはずの会議室から女性の声が聞こえて、不審に思った
高耶は扉をガラリと開けた。
「げっ!!」
「とめろって!はやくっ!」
 慌てふためいてなにやらリモコンを操作しているのは、潮や楢崎を筆頭と
したいつもの問題児たちだ。
「なんだ、仰木かあ」
 振り返った潮がほっとしたように言って、後ろ手に隠していたものを
高耶にみせる。
「お前も観るだろ、コレ」
 それはアダルトDVDのパッケージだった。
「再生しますよ!」
 二人の会話など待ってられないとばかりに楢崎がボタンを押すと、再び
映像が流れ始める。
「うわぁ……」
「現代人はものすごいのう……」
 食い入るようにして画面を見つめる男達の姿に、高耶はため息をついた。
「おまえら……」
 馬鹿なやつらは放っておこう、と部屋を出て行きかける。
 ところが部屋の隅っこに、あってはならない姿を見つけてしまった。
「う、卯太郎っ!なにやってるんだ!」
 ポーっとのぼせた顔で立っている卯太郎の鼻からは、大量の血液がぽたぽたと
流れ出ている。
「こら、観るな!目を閉じろ、目を!」
 慌てて後ろを向かせると、卯太郎はぐったりなって寄りかかってきた。
 服に染み込んだ血の量からみても、かなり失血が酷そうだ。
「AV観て失血死なんてやめてくれよ」
「はい……すびばせん」
 医務室へ行こう、と促すと、止まらない鼻血を手で押さえながら、卯太郎は
名残惜しそうに画面を振り返りつつ歩き出した。
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