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『 秋と言えば 04 』≪≪    ≫≫『 秋と言えば 02 』   
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「鍛錬」
 兵頭の答えは簡潔だった。
「なるほど……」
 スポーツの秋ということだろうか。
「全ては、仰木高耶に負けぬ為やき」
 先程から空を切っている手足の動きはまさに電光石火で、殺人拳と恐れられるのがとてもよくわかる。
 兵頭が手や足を振りおろすたび、結構な距離を置いて立つ卯太郎の所にまで風圧がかかって、圧倒される思いがした。
「……仰木高耶も、身体を鍛えたりしちゅうがか」
「そういえば、見たことないです」
「体調管理は?やはり気を遣っちゅうが?」
「いえ、特には……」
 兵頭は鍛錬を止めぬまま、次々と高耶に関する質問を投げかけてくる。
 そのうちに、
(あれ……兵頭さんの頬が……赤く染まっちゅう……?)
 いやいや、まさか。
 激しい運動をしているのだ。そのせいだろう。
 ・好きな食べ物は?
 ・朝起きて、まず何をする?
 ・"しゃんぷー"の銘柄は?
 ・眠るときはどんな服を?
 ・寝相は?仰向けか、横向きか?
「……し……下着はどんな色が多い……?」
「青系の、爽やかなもんが好きちゅうてました!」
 卯太郎がそう言った途端、
────兵頭さんっ!?」
 激しい鍛錬をし過ぎたせいか、兵頭の鼻の穴から血が噴き出した。
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