次の時間割を見て、矢崎はぎょっとなった。
「やべえ!オレ課題でてんじゃん!」
教材を片手に慌てて千秋の元へ走り寄る。
「千秋様!」
ところが千秋はすでに他の生徒に取られていた。
「あほ、なんでここがこーなるんだよ!」
千秋は悪態をつきながらも、その生徒に問題を解かせている。
「千秋様!これも頼む!!」
矢崎が頭を下げながら教材を差し出すと、
「ぎゃあ~っ!千秋様!こっちも!!」
教室の隅のほうから声が上がった。
「知るか!」
嫌そうな顔で怒鳴った千秋だったが……結局、三人を相手に悪態をつく羽目になるのだった。
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