橘がカバンから取り出したものを見て、奥村はギョッとした。
大人の嗜好品、タバコだ。
「お前っ!……いつからだ、そんなもの」
「これ以上、背が伸びても困るからな」
慣れた様子で火を点ける橘の身長は、高校入学当時から止まることを知らず、
ついには先日185cmを超えてしまった。
吸うか?と聞かれて奥村は首を振る。
バレて停学なんてまっぴらだ。
橘は挙動不審にあたりを見回す奥村を見やりながら、
「どうしても我慢できないってほどじゃあないんだがな」
と、のんきに煙をふかしている。
「なら、せめて制服ではやめろよ。臭いで気付かれるぞ」
奥村が眼鏡の奥から睨みつけると、
「臭いを残すほど馬鹿じゃないさ」
そう言って不適に笑って見せた。
大人の嗜好品、タバコだ。
「お前っ!……いつからだ、そんなもの」
「これ以上、背が伸びても困るからな」
慣れた様子で火を点ける橘の身長は、高校入学当時から止まることを知らず、
ついには先日185cmを超えてしまった。
吸うか?と聞かれて奥村は首を振る。
バレて停学なんてまっぴらだ。
橘は挙動不審にあたりを見回す奥村を見やりながら、
「どうしても我慢できないってほどじゃあないんだがな」
と、のんきに煙をふかしている。
「なら、せめて制服ではやめろよ。臭いで気付かれるぞ」
奥村が眼鏡の奥から睨みつけると、
「臭いを残すほど馬鹿じゃないさ」
そう言って不適に笑って見せた。
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