「"レキジョ"?」
「はい。妹が」
私の妹は、正真正銘の"歴女"だ。
そのせいで、私まで徐々にハマりつつある。
「直江兼続って知ってます?」
「…………ええ、まあ」
「去年一年、妹に付き合ってずっと観てたんですよね」
「ああ、大河ドラマの話ですね」
いつだって魅力的な橘さんの微笑が、何だが不自然に引き攣って
いたから、ん?と思いつつ話を続ける。
「橘さんも観てました?」
「観てたというか、観なくてもわかるというか……」
「え、じゃあ結構詳しいんですか、歴史」
「時代によりけりですよ」
「じゃあ、戦国時代とかは」
「………まあ、それなりに」
「じゃあ、誰が好きですか?えっと、天○人の登場人物の中だったら」
橘さんはかなり真剣な顔で悩んだ挙句、小さな声でポツリと言った。
「………ナオエ……」
「………兼続?」
「………。いえ、やっぱり上杉景虎で」
「ええ?景虎ってタ○テツが演ってた?」
「誰が演じていたかはよく知らないんですが」
「そっか~、カゲトラかあ~。私は常○貴子が昔から好きなもんで、
"お船さん"だったかな?彼女が好きでした」
「…………あの、話題を変えましょう」
橘さんは何故か、大きな物件が決まる寸前で話を白紙に戻された時
ような顔で、そう言った。
「はい。妹が」
私の妹は、正真正銘の"歴女"だ。
そのせいで、私まで徐々にハマりつつある。
「直江兼続って知ってます?」
「…………ええ、まあ」
「去年一年、妹に付き合ってずっと観てたんですよね」
「ああ、大河ドラマの話ですね」
いつだって魅力的な橘さんの微笑が、何だが不自然に引き攣って
いたから、ん?と思いつつ話を続ける。
「橘さんも観てました?」
「観てたというか、観なくてもわかるというか……」
「え、じゃあ結構詳しいんですか、歴史」
「時代によりけりですよ」
「じゃあ、戦国時代とかは」
「………まあ、それなりに」
「じゃあ、誰が好きですか?えっと、天○人の登場人物の中だったら」
橘さんはかなり真剣な顔で悩んだ挙句、小さな声でポツリと言った。
「………ナオエ……」
「………兼続?」
「………。いえ、やっぱり上杉景虎で」
「ええ?景虎ってタ○テツが演ってた?」
「誰が演じていたかはよく知らないんですが」
「そっか~、カゲトラかあ~。私は常○貴子が昔から好きなもんで、
"お船さん"だったかな?彼女が好きでした」
「…………あの、話題を変えましょう」
橘さんは何故か、大きな物件が決まる寸前で話を白紙に戻された時
ような顔で、そう言った。
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