「トイレみた!?トイレ!穴しかあいてないわよ!」
「昔を思い出してみろよ?囲いがあるだけマシだろ」
「あああ……やなこと思い出しちゃった」
「米沢んときの、アレだろ」
「もー、いい加減忘れたいわ」
テントを組み立て終えた千秋と綾子がトイレ談義に花を咲かせている後ろの方で、
「そうそう、そうやってカドとっとくと形が崩れないわけ」
「へえ~、知らなかった」
「で、たまねぎも切り方によって味が変わってくるから。例えば──」
高耶が譲に包丁指南をしている。
さらにその隣では、直江と美弥がかまどに火を入れていた。
「ほら、楽に薪に火が移ったでしょう?」
「直江さんすご~~い♪」
美弥にキラキラとした眼で見つめられて、直江は困った顔をする。
「コツさえ知っていれば簡単なんですよ」
「そうそう。そのコツが掴めずに、昔どっかの誰かさんが苦労してたっけ」
千秋が横からチャチャを入れてきた。
「お前は米をといで来い、米を」
直江が飯ごうを差し出すと、
「おっし美弥ちゃん、一緒に行くか」
「はあい」
千秋は美弥を連れて水場へと消えた。
「昔を思い出してみろよ?囲いがあるだけマシだろ」
「あああ……やなこと思い出しちゃった」
「米沢んときの、アレだろ」
「もー、いい加減忘れたいわ」
テントを組み立て終えた千秋と綾子がトイレ談義に花を咲かせている後ろの方で、
「そうそう、そうやってカドとっとくと形が崩れないわけ」
「へえ~、知らなかった」
「で、たまねぎも切り方によって味が変わってくるから。例えば──」
高耶が譲に包丁指南をしている。
さらにその隣では、直江と美弥がかまどに火を入れていた。
「ほら、楽に薪に火が移ったでしょう?」
「直江さんすご~~い♪」
美弥にキラキラとした眼で見つめられて、直江は困った顔をする。
「コツさえ知っていれば簡単なんですよ」
「そうそう。そのコツが掴めずに、昔どっかの誰かさんが苦労してたっけ」
千秋が横からチャチャを入れてきた。
「お前は米をといで来い、米を」
直江が飯ごうを差し出すと、
「おっし美弥ちゃん、一緒に行くか」
「はあい」
千秋は美弥を連れて水場へと消えた。
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